去年2月から始まった「社会融合講座」(インテグレーションコース&オリエンテーションコース)が、先週やっと終了しました!
コロナ禍、去年はロックダウンで約3ヶ月、今年は約6ヶ月以上学校休校になったので、 半年で終わる予定だったものが、なんと1年半かかって終わりました!!
- 「社会融合講座」(インテグレーションコース/オリエンテーションコース)とは?
- 2ヶ月もかかった「オリエンテーションコース」
- 日本とドイツの違い
- 「オリエンテーションコース」クラスメンバー
- 「オリエンテーションコース」感想
- 「社会融合講座」感想
「社会融合講座」(インテグレーションコース/オリエンテーションコース)とは?
「社会融合講座」とは、インテグレーションコースとオリエンテーションコースの2つがセットとなっているドイツ政府が提供している講座で、ドイツに「移民」(または難民)として移住した私のような人向けに、ドイツ語を取得してドイツ生活をしやすくするために用意されているプログラムです。
ドイツ在住を継続するため、ビザの更新や滞在許可のステータスに関わってくるので、私はこのコース受講が必須でした。
私がドイツに来た時はドイツ語A1程度で、語学力がないと、この先長く生きていくには、辛いだろうと思ったし、ドイツの一般常識が学べるなんてありがたいことと思い、喜んでこの講座を受講しました。
講座受講にはお金がかかりますが(難民は無料)、テストに合格したら受講料半額が返ってくるので、 プライベートの語学学校に通うよりもだいぶお安い金額でドイツ語が学べました。
・ Integrationskurs(インテグレーションコース)
ドイツ語学習(B1レベルまで)の講習
・Orientierungskurs(オリエンテーションコース)
ドイツの政治システム、法律、生活習慣、一般常識、ドイツの歴史、文化などを学ぶコース
過去のインテグレーションコース記事
2ヶ月もかかった「オリエンテーションコース」
オリエンテーションコースは、通常ならば、1ヶ月で終わるはずなんですが、 なんでも学校の先生が不足してたらしく、1人の先生が2つのクラスを受け持ち、週の半分ずつ2つのクラスを開催してた。
まあ、毎日行くのではなく、週の半分学校に通うというのは、 勉強のペース的にも楽チンで良かったけど、とにかく早く終わらせたかったので、なんだかもどかしかった。
ただ本当に、この授業に参加することで、ドイツ人の考え方、ドイツの法律、ドイツの教育制度、歴史を通じてなぜこういった文化があるのか、こんな時ドイツ人はどうしているのか、などなど、ドイツ生活にとても役に立つことを学びました。
日本とドイツの違い
日本とドイツの違いは、まあたくさんあるのだけど、私がドイツに来るまで知らなかったこと、一例を挙げてみるとこんな感じです。
法律編
- ドイツに死刑制度はない(西ドイツで1949年・東ドイツで1987年に廃止)
- 移民法がしっかりしている(2005年に施行)
政治編
- 議員は非常に間接的に市民から選ばれる(州の首相や閣僚は、市民からの直接投票によって選ばれるのではなく州議会によって選ばれる)
- 政府トップ(メルケル首相)と国家代表(シュタインマイアー)がいる。
日常生活編
- 日曜のお昼と平日10時以降は静かに過ごさなきゃならない(掃除機・洗濯機を回すのはNG)
「オリエンテーションコース」クラスメンバー
オリエンテーションコースのクラスメイトは、前のインテグレーションクラスのメンバー+他のクラス(同じレベル)のメンバーが合わさった人数で開催されました。
今回のクラスは、全員難民申請で来ている人たちが多かったです。
ソマリアとか、私の乏しい知識では、海賊のイメージしかないし、エリトリアという国がアフリカのどこに位置しているかも知らなかったし、 日本で生活してた時には絶対に出会わない国の人たちで、色々勉強になりました。
クラスメイトの国籍
- イラク
- イラン
- シリア
- ソマリア
- パキスタン
- アフガニスタン
- ウクライナ
- スーダン
- エリトリア
- レバノン
ちなみに、2015年の調査では、ドイツに住む住民の内、21%は、移民の背景をもつ(自分が移住して来た、親や祖父母が移住して来た)人たちなのだそうです。
近年ドイツはさらに多くの難民を受け入れているから、今の数値はもっと高くなっているんだろうなと。
それほど、ドイツは移民・難民の数が多いので、移民や難民をドイツ社会に融合させるための制度・プログラムは充実しているなと感じました。
「オリエンテーションコース」感想
日本は、ドイツと同じ民主的先進国で、政治や法律も似ているものも多く、授業は理解しやすかったのですが、 共産国・独裁国家出身で文化も全く異なる国出身のクラスメイトたちは、理解するのが大変だろうな...と思ってました。
あとは、教育水準も全然違う国から来たクラスメイトは、学校はほどんと行っていなかったとか聞いて、 驚きましたね...。
そりゃ、学校に行くこと・先生の話しを黙って聞くことに慣れてないから、授業中、先生や他の生徒が話しているのにも関わらず、途中から割り込んで話してくる人、授業中の雑談がめちゃめちゃ多かったのも、世界による教育格差か、、と日々感じました。
クラスが崩壊するんじゃないか的な秩序のなさで、先生も大変だなと。
私自身も、授業中の雑談のうるささに、「ほんと黙ってくれ!」と何度思ったことか。
結構ストレスでした。
前の先生は、かなり授業態度に厳しく、授業中の雑談、話の割り込みによく注意していたのですが、 今回の先生は甘いというか優しすぎというか...もっと厳しくして欲しかったです。
「社会融合講座」感想
ドイツで生活する上では、非常に助かる有意義な講座でした。
コロナ前は平日毎日朝8時から4時間、私は家で仕事(8時間)もきっちりしながら、受講していたのできつかったです。
ただ、コロナ禍になってからは、週3日になったので、仕事と勉強のバランス的はとても良かったです。
それでも、ドイツ語B1レベルになるまでの勉強は結構大変でした。
無事ドイツ語B1レベル合格したと言っても、日常会話はまだ全然片言だし、ドイツ語が自由に使いこなせるにはまだまだ先は長そうです。
ただ、この講座を受けてドイツでの生活のしやすやは、だいぶ改善された気がします。
とりあえず色々一区切りついたので、ドイツ語と仕事は、夏休みとって暖かいところに旅に出ようと思います。
お疲れ!自分!